引き籠もりの双子の姉を救った俺。
「とにかく違うからな。
美穂にも失礼だし」
焦って心臓の鼓動が激しくなる。
この話が発展して近親相姦だとか、
間違っても思われたくないし。
…そんな危機を感じて、美穂の話題に
終止符を打ったのであった。
それから、満と連絡先を交換し、
ちょっとした商業施設や
駅前のゲーセンで遊び、
その日はお開きとなった。
満に今度、合コンに呼ぶね、と言われたが、
アイツ、どうやら可愛らしいお顔をして、
タラシらしい。
そんなタラシ疑惑な満とは、
案外気が合ったので、
まぁ、気が向いたら合コンとやらに
行ってやろうか、と思った。
駅前で解散したので、
ひとり、家路を歩こうとするが、
「そうだ、ノート」
美穂から引き受けたのだ。
歩いた道を引き返し、
近くの100円ショップへ寄る。
三冊セットになっているのと、
一冊のもので迷ったが、
とりあえず一冊のものにしといた。
ついでに、自分用に、そろそろ
切らしそうだったボールペンも買っておく。