引き籠もりの双子の姉を救った俺。





そんな感じにだらだらと過ごしていたら、
昼の2時を過ぎていた。




今頃、遊びに行った広樹とそのともだちは
楽しんでるに違いない。



私、すっごく惨めだなぁ。





そこで私は昼ごはんの存在を思い出す。



お母さんは、1時くらいから出掛ける
と言っていたので、いないはずだ。



私は病人のように弱った足取りで、
一階のリビングへ降りる。





『美穂、ちゃんと食べなさいよ
         おかあさん』




書き置きとともに、ダイニングテーブルには


ごはん、焼き魚、野菜炒め、豚汁、
などが、和食の朝ごはんみたいに広がってた。




量はどれも少しずつ。


私の食欲が前と比べ激減したから、
気を遣ってくれているのがすごく分かる。



少量しか食べれないから栄養(素)を考えて
バランスよい内容にしてくれてるんだ。





「お母さん…」




私は泣きそうになった。





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