引き籠もりの双子の姉を救った俺。
しかし、上手く行かなかった。
「待って!」
広樹が部屋に逃げようとした私の腕を
掴んだから。
「っ!」
私は、慌ててその手を振りほどく。
そして言ってしまった。
「さ、触らないでよっ!!」
「えっ」
傷ついた広樹の顔に、
私は震えた。
なんてこと言ってしまったの?
広樹は悪くないのに。
「ご、ごめ」
「俺、決めたから。
嫌われたとしても、俺達は双子だろ?
美穂のこと助けるから」
悲しい顔で、そう言わないで。
ごめんね、傷つけてしまって…。
私は、心にグサリと、トゲよりも痛い
なにかが刺さったのかと思った。
ひどく痛かった。