引き籠もりの双子の姉を救った俺。
と、いうのも…彼女は太一の幼なじみらしく、
太一を通して、由紀とは仲良くなった。
男女同士の友だちにしては、
割と仲が良い方だと思う。
しかし、俺は、
由紀は
太一のことが好きなのではないかと
ぼんやり考えてたくらい、
由紀を意識していなかった。
可愛らしい容姿で、
胸元まで伸びる黒髪は艷やかで…、
男子からの絶大な人気を誇る。
学校内でも可愛い女子の
5本の指に入るレベルだ。
俺も、最初見た時、由紀のこと
すげぇ可愛いと思ったし。
「俺」
「あのね」
由紀は少し強引に俺の返事を遮った。
声、震えてるし…。
「代わりでもいいんだよ」
ん?
代わりって。
「広樹くん、好きな人いるんでしょう?」
「はい?」
由紀の突拍子のない言葉に思わず唖然とする。