引き籠もりの双子の姉を救った俺。
その腕をグイと掴んで、引き止める。
細すぎるわけではないのに、
力が入ってない美穂の腕は、
力を入れてしまえば、
簡単に折れてしまいそうな感じがした。
「さ、触らないでよっ!」
予想外の言葉が、
俺の胸にグサリと刺さる。
美穂は俺の腕を振り払うが、
ハッとした様子で
「ご、ごめ」
謝ろうとしてくる。
衝動的に振り払うってことは…
ほんとうに、
触られたくなかった、ってことだろ。
でも、負けてらんねぇ。
「俺、決めたから。
嫌われたとしても、俺達は双子だろ?
美穂のこと助けるから」
そう、由紀にも相談して、
ようやく決心したんだ。
だから、
こんなとこで引き下がるわけには
いかないんだ。