引き籠もりの双子の姉を救った俺。
『正直、困惑…びっくりすると思う。
あ、僕の妹には、全然、彼氏いるんだけどね。
特に、米ビーフンさんの場合、
途中から兄ができたわけだから、
ひとりの男性、として
見ちゃったのかな?
気持ちを諦めるのって
すごく大変なことだよね』
キリさんの口調が、段々真剣になる。
似たような経験があるからかもしれない。
『本気だから、ね。
僕が米ビーフンさん側の立場だったら、
言っちゃうと思う、好きって。
言ったほうが、諦めなきゃいけない
って気持ちが強まるからね。
今、自分を否定して、気持ち押し殺すより
言って、思いを晴らして、
そんで諦めるほうが
ずっといいと思うよ。
言えなくても、自分が彼を好きっていう
気持ちを認めてあげて下さい』
「っ…」
その回答を聞いてる米ビーフンさんは、
どう思っているのだろうか。
気持ちを認める…。
私の中の、半年前から消えてしまった灯りに、
再び、火が灯された。
気づいたら涙が溢れていて。
私に対する回答じゃないのに…。