タッチで恋愛!魔法大会トリスト
「…何となく分かりますよ、俺も。」
ゆっくりとしたスピードで流れる、羊のような雲。そこから見た私達は、どう見えるんだろう。
「やっぱり…好きな人と一緒にいるから、かな?」
顔が赤くなるのが、私にも分かった。自分で言った事なのに。「好き」っていう単語を口に出すのは、やっぱり、少し恥ずかしい。
「かもしれないですね…。」
相変わらず雲は流れ続けている。
「結乃先輩。」
凰くんも、空を見上げていた。
「…好きです。」
「…私も。」
自分でもびっくりするくらい、自然に応えていた。
< 233 / 270 >

この作品をシェア

pagetop