タッチで恋愛!魔法大会トリスト
「おめでとう、皆。」
控室に戻ると、爽汰先輩がいた。タオルとドリンクを用意してくれていたが、私にはどうも、受け取る資格がないように感じられた…。
「どうしたの、結乃ちゃん?」
「…すみません、先輩。受け取る資格がないです…。」
「え?」
「おい、結乃…。」
人に見られているのが辛くなり、私は逃げるようにロッカールームに駆け込んだ。
副作用の影響で、できるかどうかも分からない防御魔法を唱えようとして失敗したし、助けてくれると言ってくれたシーも、結局…。
翔は頑張ってるって私に言ってくれたけど、こんな事なら先輩が出ていた方が良かったような気がした。
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