紙ヒコーキ~思いを飛ばせて~
「春川…ここパンくず付いてるよ」

「え…?あっ…本当だぁ。ありがとう」

優羽が先生に向かって笑う。

むっ…チキショー!

先生は鼻でふっと笑う。

先生は俺の恋敵!だと思う。

多分…恋敵。

うん…。

「こんなの!こうしてやる!」

俺が先生の髪を引っ張ると優羽が笑った。

「康太、やれやれー♪もっと引っ張れー」

「なっ!ムカつく!」

先生が優羽の柔らかい髪を引っ張る。

「ひゃぁー!いじめ反対ー」

「いじめじゃないし。遊んでやってんだよ」

「頼んで無いよっ!」

はぁ…。

なんかさ…。

優羽と先生の世界に入っちゃったよ…。

「ムキィー!ムカつく!」

「いてっ!おいコラ!新垣!本気で引っ張るなよ!」

ふっ…。
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