紙ヒコーキ~思いを飛ばせて~
俺は友達を放置して、塀から身を乗り出した。

「ふぇっ…」

そこには、今にも折れてしまいそうな体。

日焼けをした痕跡が無く、

長くてカールが入った髪の毛。

髪の毛のカラーは暗黒。

服装がちょっとだけ乱れてて…。

ドアの前で蹲って泣いてる…。

「陸人?どうしたんだ?」

「あ…何でもない」

その日からだった。

俺はわざわざ電車を乗り継いで、紙ヒコーキを手にしていった…。

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