紙ヒコーキ~思いを飛ばせて~
もしかして、忘れてるのかな?

そうだよね。紙ヒコーキの中、全部覚えてる訳ないっか!

私はカサカサと紙ヒコーキをいじる。

「なぁ…春川…」

「んー?なぁに?」

私は顔を上げて首を傾げた。

「何で紙ヒコーキで思いを飛ばそうとしたんだ?」

「えっ…?」

一番、聞かれたくなかった事。

「それ…は…」

《悲しいのか?》

「春川…?」

《ほら。こうやるんだ…》

優しい…優しい…。
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