紙ヒコーキ~思いを飛ばせて~
「やだよ…いなくならないで…私と一緒にいて…」

「ごめんな優羽」

ごめん…。

「ふえーん…お兄ちゃん~」

やだよ…いなくならないで…。

「バイバイ」

お兄ちゃんはそう言って、いなくなった。

私は…一生懸命に頭の中からお兄ちゃんを消そうとした。

だけど消えなかった。

「…お兄…ちゃ…」

私は紙ヒコーキに思いを込めて飛ばした。

脆く…儚い…お兄ちゃんとの思い出を…。
< 172 / 285 >

この作品をシェア

pagetop