紙ヒコーキ~思いを飛ばせて~
「せんせー…!」

「遅くなったな」

先生は優しく微笑んだ。

「その女貸せよ!」

ヤンキーが先生に殴り掛かる。

「貸すわけねぇだろ!」

先生は華麗に避け、ヤンキーの足を軽く蹴った。

「うぉ!」

ステーンと凄い音がして、ヤンキーは倒れ込んだ。

「俺に歯向かうなんて100年、早いんだよ!」

「「キャー!カッコイイー!!」」

回りの女子達が歓声を上げる。

「春川…大丈夫か?」

「うん…」

先生が私を担ぎ、歩き出した。
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