紙ヒコーキ~思いを飛ばせて~
第八章 優しい羽

これからも愛してたい

「きゃあ!」

ヒュンっと私の顔の横にバットが掠める。

「春川っ!!大丈夫か!?」

「うっうん…」

ドクンドクン

「すいませーん!手が滑っちゃって…」

「すみませんで済むもんじゃねぇだろ!?」

先生が野球部の人に怒る。

死期が近付いてる…。

瞬時にそう思った。

隣にいる暗黒の死神がニタニタと笑っている…。

私を殺そうとしてるんだ…。

覚悟してるつもりなのに…怖い…。

もうすぐ死んじゃうんだって…。

先生に死ぬって告げようとしたら…声が出なかった。

誰にも言うなってことか…。

先生…私、死んじゃうよ…。
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