紙ヒコーキ~思いを飛ばせて~
「せんせいー!」

「うるさい!」

優羽が天使になって、一年。

優羽の姿は見えないけど…俺には優羽の羽がある。

だから、頑張れる。

「おい!聞いてんのか?」

「聞いてますよ~」

先生って意外と大変だなぁ。

「あー!先生!その羽、何?めっちゃ綺麗ー!」

生徒達は俺の携帯に付いている羽に注目する。

「これかぁ?」

優羽の羽は今も輝きが満ちている。

「そう!それ!」

羽はゆらゆらと揺れる。

「これは、俺の恋人♪」

──俺の恋人──

優羽は一生、俺の恋人だ。

色褪せずに…優羽は…俺の恋人だ………。
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