紙ヒコーキ~思いを飛ばせて~
「えい!」

先生の頬を引っ張りたいけど身長が小さくて無理だから…

お腹を殴った。

「…何?今、殴ったのか?全然痛くないんですけど?」

え…。

「ひょんきなひょにー!」

「は?何?」

先生の手が私の頬から離れる。

「本気で殴ったのに…もう一回…!」

私の拳が先生のお腹に当たる。

「…本気?これが?」

なんかムカつく…。

「うるさーい!本気だもん!」

私の拳が何度も先生のお腹に当たる。

「はぁー。春川ってさ…運動苦手だろ?」

うっ…。

「うるさーい!どうせ運動苦手ですよ!弱いですよ!」

部屋の隅で拗ねる。

「拗ねるなって!女なんだから仕方無いって…」

うぅ…。

「女でも強い人いるもん…」

「あれは……除外だ!春川はマジで女っぽいんだよ」

先生は私を部屋の隅から中央へ引っ張る。
< 93 / 285 >

この作品をシェア

pagetop