貴方を忘れない
いつもの彼からは
想像もできない程の
シャキッとした態度に
尚更、胸の奥がキューンとなる。

何してても
何を見てても
顔がニヤニヤしてしまう。

彼がいる~!
ここにいる~!
踊り出しそうな勢いだ。
ぶっちゃけ
実際に
小躍りくらいは
していたと思う…。




ご飯を食べた記憶も
何を皆で話したかも
ほとんど、覚えてない
鮮明に覚えているのは
彼が
皆に注目を浴びて
恥ずかしそうに
真っ赤になってうつむいたシーンや
笑った時に見えた八重歯や
私がポーッと見ていたら
振り返って
目を見て
笑ってくれた顔や
壁にもたれて話してる横顔…






この時の写真が
今でも捨てられなくて
少し前までは
寝る前に
いつも、眺めてた。

下を向いて笑ってる
貴方の写真は
私の悪夢を消してくれる
優しい、睡眠薬のようで
私の過ちを露出する
鏡のようでもあった。
今は、子供の寝顔と寝息が
同じ役割を果たしているように思う






寝る部屋に移動する。
約束なんて忘れちゃえ!
階段をのぼりながら
頭の中で呟く。

二人になって
どうしたら良いのかわからず…

先に彼が
「あ~くつろぐなぁ(笑)」と
横になった。



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