貴方を忘れない
1999年-夏の終わり-

側に居られなくて
淋しくて
それは
お互いだったのか
私だけだったのか
未だに解らないけど
電話の頻度も長さも
すごい事になっていた。



お互いが
翌日休みだったりすると
夜一段落した頃から
朝まで
最長で7時間
電話で
会えない距離を埋めた。


そうこうしているうちに
彼の
夏のバイトが終わり
伯父さんと暮らす
地元へと帰る日が近付いた。

地元に彼が
帰ると言う事は
電話もできる
ネットでも会える

そして…

また会える。

私は
ワクワクしながらも
約束したその日のために
ダイエットしたり
髪の毛を
切って整えたり
新しい下着を買ったり
服を買ったり
やれるだけの事をした。




今度は私が
会いに行く番。

3泊4日

たったそれだけ
と言う気持ちと

たくさん
一緒にいられる
と言う気持ちと半々で
その日が待ち遠しかった。



彼が家に戻ってから
ある
波乱が私を待って居た。
彼にも言えず
それは大きく膨らみ

気付いた時には
手遅れになっていた。


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