貴方を忘れない
「あはは、また電話するわ。
ところで彼さ~
俺の携帯
かなり使ったみたいで
知らない番号に
何度かかけててね。
1万5千円くらい
通話料かかってんだわ。
払うように、伝えてくれる?」



「…え?」

誰にかけたんだ??と
思いながらも
確かに、もし
彼が使ってかかったお金なら
払うのが筋だろうと

「わかりました。
すぐ伝えますね。」

と、電話を切った。


それから彼に電話。
コバヤシの電話の内容を伝えると
「はぁ?俺使ってねぇよ。
世話にはなったけど
そんなんしなきゃならんとは
思わないな。
通話料かかるような
使い方、してないし。
俺、お前に
ワンコしかしてねぇよ。」

私の頭の中は
疑問符で溢れた。

どっちが嘘吐いてる?
コバヤシだよね?
でもそんな
すぐ解る嘘とかついて
なんかメリットあるんかな?
冗談だったとか?
でもちょい怒り気味だったし…

でも彼を信じなきゃ。
あぁ…
こう言う時、隣に居れば
目を見て話せるし
そうしたらもう少しくらい
彼を信用できるのになぁ…。

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