幕末バレンタイン【企画短編】





「え……っ」





いきなりのことに、またドキドキと心臓が鳴る。


え……え⁉





「ど、どうしたの?山崎」





抱きしめられてるなんて、頭がついていかない。





「ほんと、お前はいつまでも変わんないな……」


「え……」


「美味かった。お前が作ってくれて、嬉しかった」


「……!ほんと⁉」





不安だらけだった胸の内は、急に花畑みたいになった。


一瞬抱きしめられていることも忘れてしまい、笑顔になる。





「えっとね……それ、未来のお菓子なの!私がずっと前までいた時代のなんだけどね」


「……」




< 12 / 21 >

この作品をシェア

pagetop