幕末バレンタイン【企画短編】
「チョコレートって言うんだけど……」
──ぎゅうっ
山崎の腕に力が入り、またドキンと心臓が早まる。
その腕が暖かくて、身を委ねた。
そして、ぽんぽんと二回頭を撫でられる。
「ありがとうな、芳乃」
その声は、いつもよりも照れたような……
何だか、普段とは違う山崎を見れた気がする。
嬉しくなって、また声を弾ませた。
「……うんっ、また作るね」
そう言うと、山崎はまたぎゅっと私を抱きしめた。
「闇ノ花」から、芳乃×山崎
終わり。