幕末バレンタイン【企画短編】
……それが、ほんの少しだけあどけない表情をしていて、思わず頬が緩んでしまう。
「ふぁ……お休みなさい、土方さん……」
さすがに、私も眠い。
そう呟きながら立ち上がろうとする。
だけど、そっと土方さんの手が私の手に重なり、その動きは阻まれた。
「雅……?」
「あ……起こしちゃいましたか?」
せっかく気持ちよさそうに寝ていたのに。
起こしてしまって、何だか申し訳ない。
「いや……」
土方さんは眠たそうに、目を擦った。
なんか……かわいい……。
ちょっと寝ぼけてる?