リトライ。
陽介の隣はなんだか心地よくてこの関係がいつまでも続けばいいなと思っていた。
「お互いに久しぶりのオフだもんな~」
「そうだね、買い物なんて久しぶり」
「俺も。じゃ放課後、楽しみにしてるな」
ひらひらと手をふり和泉ちゃんのところに向かえば、泉ちゃんはじっと私の顔を見る。
「あーあ、なんかふたりは付き合うかと思ってたのに~けっきょく2年生になっても何もないし」
「付き合うって……私は別に好きとかじゃないし」
「本当に?本当に好きじゃないの?こんなに一緒にいるのに?」
質問責めしてくる泉ちゃんに圧倒されつつも私は答える。
「ただの友達だよ」
「え~そうは見えないけどな」
そうは見えない、か……。
それもそのはずだ。
正直に言えば、何度が陽介を意識したことはある。
友達じゃない特別な感情だったと思う。