リトライ。


それから新チームでの練習は始まった。

やっぱり先輩の存在は大きくて、なかなかスムーズにいかないことも多かった。


私も、今日からは部長として積極的に声出しやみんなのカバーをしていかなくちゃいけない。

これからどんどん慣れていかなくちゃ。


「気をつけ、礼」

「ありがとうございました」



こうして新チーム初日、2時間半の練習は終わった。



汗を拭き制服に着替えて、外に出ると隣で練習していた男バスもちょうど終わったのかぞろぞろと帰っているところだった。


陽介はいるかな?


そう思って辺りを見渡すと、外にある水道の隅っこに陽介とサッカー部のマネージャーの姿があった。


最近よく一緒にいる子だ。


ロングヘア―でゆるく髪がまかれたとても女の子らしい子。


ふたりとも楽し気に話している。


< 144 / 266 >

この作品をシェア

pagetop