リトライ。
それどころか、好きじゃないなんて言って強がってしまうかもしれない。
陽介はあの子のことどう思っただろう。
今はバスケだけだからなんて言うけれど、いつかはいい人が出来て私と一緒になんていてくれなくなっちゃうのかな……。
そんなことを考えながら歩いていた時、陽介はカバンをこぞこぞと探りながら言った。
「そういえばさ、これ見てくれよ」
中から取り出したのは男子のユニフォームだった。
「じゃん」
「わあ!」
そこには【4番】という数字がかかれている。
「すごい……!やっぱり陽介がキャプテンだったんだ」
4番のユニフォームを与えられると、自然とキャプテンの役割もついてくる。
キャプテンはゲーム上のリーダーだ。
4番のユニフォームを着ている陽介を想像する。
きっとピッタリだね。
すると、陽介はふふんと鼻を鳴らした。
「沙奈はどうだった?」