リトライ。
強豪だったということは、きっと試合に出ていた時間も多かっただろう。
4番を背負い、
最初推薦で入って来た自分の力におごることはなく、どんどん成長していった。
みんな彼がキャプテンとして試合に出ることを納得してる。
みんな分かってるんだ。
彼がそれくらい練習してるってこと。
でもそれと同時に彼には適わないと思った人もいるだろう。
陽介は努力家で、天才だ。
「沙奈はどうだった?」
「私も、今日は自分らしいプレーが出来たかなって思ってる」
「そっか、沙奈頑張ってたもんな~この調子で頑張ろうな」
「うん」
私たちも男バスと一緒に勝ち進んでいけたらいいな。
「でも残念、沙奈の試合見たかったな~」
「私も陽介の活躍見たかったよ。
勝ち上がっていけば会場も同じになるんだけどね~」
私がそう言うと、陽介は遠くを見つめていった。
「勝ち上がれるかな、俺たち」
「えっ」