リトライ。
光のない場所
「え……っ、嘘でしょ?」
試合の反省とスポーツ雑誌の簡単なインタビューを終えると
すでに男子の試合が始まっている時間だった。
「早く見に行こう」
「うん」
まはるちゃんと一緒に会場にかけつける。
今までずっと危なげなく勝ち上がって来た男子。
過去、何年もインターハイに出場していることから、今年もきっと出場出来るだろうなんて女子の間で話していた。
しかし、いざ会場に行ってみると目を疑う光景がそこにはあった。
第2ピリオド
32-18のビハインド。
4番のユニフォームを着た陽介が苦しそうな顔をしてプレーしていた。
「嘘……負けてる?」
「男子に限ってそんなことある?」
「今年のチームは前年よりも強いって言ってたのに……」