リトライ。
今度こそ、証明する。
彼が私にしてくれたこと、無駄じゃなかったんだって。
「私が証明するから……」
しかし、私の言葉に彼は何も言わなかった。
私の方をみることもなく、陽介は手を震わせていた。
うつむいたままずっと。
「悪りぃ、ひとりにさせて」
「陽介、」
これ以上、何か言える雰囲気では無かった。
一生懸命頑張ったところで、必ず勝てるわけではない。
最後が最高の形で終われるとも限らない。
それでも私たちは向き合って戦うんだ。
大好きなものにかけて来たものを見せるためにーー。