リトライ。
でも。
意地でも届けたいと放ったシュートはゴールの中に入っていった。
「うわあああああ」
歓声はどんどん大きくなっていく。
【80ー82】
逆転。
残り時間3分を切った。
点を取られ、取り返してが続けられたゲームはいよいよ終盤へと差し掛かった。
【93-91】
再び相手が優位な得点で、残りは1分を指している。
もう、すぐ終わってしまうんだ。
この試合が。
私の気持ちは思ったよりも落ち着いていた。
ああ、あの時すごく楽しかったな。
とか
悔しかったなとか、溢れて止まらなくなった。
好きなものを好きじゃないと言っている時間はやっぱり辛かった。
好きなものは堂々と好きだって言えることが
こんなに幸せなことなんだって、知った。
ねぇ、陽介。
見ててね。