リトライ。

「俺が勝手に意識してただけか……」


意識……？

それって陽介が私にってこと？


「あの、陽介……」


私が話し出そうとすると、彼はそれをさえぎるように言った。


「なぁ沙奈。

沙奈がが伝えたいことがあるって言った時、俺もあるって言ったの覚えてるか？」


「うん……」


覚えてる。

ずっとなんだったんだろうって気になっていた。


「沙奈」


すると彼は私の方に向き直ると、まっすぐに見つめて言った。



「俺さ、お前のこと好きなんだけど」


「えっ」

ビックリして陽介を見つめる。

しかし彼は真剣な表情で私から目を逸らさなかった。



「もし俺がこのシュート決めたら付き合って欲しい」



なに、それ。

まさかそんなこと言われるなんて思ってなくて、返す言葉も用意してなくて


私は戸惑ってしまった。