リトライ。
逃げる陽介を追いかけていれば、すぐに学校の近くのコンビニに着いた。
あんなにハードな練習していたのに、まだ走る元気があるなんて……。
はぁはあと息を切らす私。
対して陽介は鼻歌を歌って陽気にコンビニに入っていく。
すごい……。
「お前何食う?」
真っ先にアイスのコーナーに向かうと、陽介は気に入ったアイスを手に取った。
「あ、これチョコのアイスにする」
「ん。じゃあ貸せ」
そう言って私の手からアイスを取り上げるとそのままそれをレジに持っていく。
「陽介、お金……」
「いいから。今日はお前の祝賀会だ」
陽介はそんな、ことを言って男前に私の分のアイスもおごってくれた。
「ありがとう……」
そんなことしてくれるなんて思わなくて、ちょっと嬉しかったり……。
お会計を終えて、袋からアイスを取り出すと、私にアイスを手渡した。