first love~世界で一番素敵な初恋~
運命の練習試合
練習試合当日。
今日の天気は晴れで、空には雲一つなかった。
まさに、練習試合日和(笑)
私は集合時間の一時間以上前に到着したはずなんだけど、既にレギュラー陣はコートに入っていて練習に打ち込んでいた。
他にも1年生が集まってドリンクを作ったり、マネージャー業務を行っていた。
何故1年生がマネージャー業務を行っているのかというと……
マネージャー希望が溢れていたんだけど、希望する人はレギュラー目的でマネージャーの仕事はせずに試合に夢中になる人が多かったのでマネージャーは募集せず、1年生が行うのがテニス部の決まりになっていた。
スコアを書き込む係、ドリンクを作る係、コートを整備する係など担当が決まっていて1年生はそれぞれ分かれて仕事をしていた。
「皆、おはよう。
私もドリンク作るの手伝うよ。」
鞄を隅に置くと、私はコートじゃなく裏方に回った。
「島崎先輩、おはようございます。」
中に入ると全員が声をそろえて私に挨拶をする。
「でも、練習しなくて大丈夫なんですか?」
「普段やるべきことはやってるから今更練習しなくても大丈夫だよ。
それに皆でやったほうが早く終わるでしょ?」
そう言って時間になるまでドリンクを作ったり、スコアを用意したりと1年生を手伝っていた。