first love~世界で一番素敵な初恋~
「普段、女のことなんて興味なさそうな龍我が気にするなんて珍しいな。
そんなにあの子のことが気になるのか?」
「あ?んなわけねぇだろ。
ただ、想像していた女と違うと思っただけだ。
興味があるわけじゃない。」
別に女には興味はない。
俺の周りにいる女は西園寺財閥っていう肩書きにしか興味がない。
俺のことを一人の男として見てくれるのは後にも先にもあいつしかいない…………
「龍我、もうそろそろアップしたほうがいいんじゃねぇか?試合、次みたいだよ。」
晃に言われてコートを見ると、そこではくじで最後になった奴が試合をしていた。
「あの女はもうアップしてるのか?」
「あぁ、ついさっきコートを出てったからアップしてるんじゃない?」
「そか」
俺は一言だけ言葉を残すとアップをする為にコートから離れる。