first love~世界で一番素敵な初恋~
「やっぱ焼きもち妬いてるじゃねぇか。」
「ちが…………」
私は否定をしようとするけど、その前に西園寺に抱き締められてそれ以上は何も言えなかった。
「言っただろ?俺は唯那のことが好きだ。
他の女のことなんて興味ねぇよ。」
そう言われると、嬉しくて顔を赤くしてしまう私。
「文化祭も、唯那以外と廻るなんて有り得ねぇから。」
「西園寺…………仕方ないなぁ、一緒にまわってあげる。」
そう言うと、お互い笑ってしまった。
「言っとくけど、俺だってかなり妬いてるんだからな!」
「え?」
西園寺が妬いてる?私は、話しかけられただけで西園寺みたいに電話番号を聞かれたり、一緒に廻ろうとまでは言われてないんだけど。
「唯那も色んな男から声掛けられてただろ。
本当は、そいつらを殴りたかったのをずっと我慢してたんだからな。
だから、今だけは俺に独占させろ。」
そう言って、私を抱き締める手が強くなる。
西園寺……やっぱり、私は西園寺が大好きだよ。