first love~世界で一番素敵な初恋~


「私は、お父さんを殺しちゃったから……だから、幸せになっちゃいけないの。
人の幸せを奪った私なんかに……西園寺の婚約者は相応しくないの!」


私は泣きながら必死に訴えた。


「唯那は殺してなんかいない……
悪いのは、唯那じゃない。居眠り運転をしていた運転手だ!」


「でも、だからってそんな都合よく考えられないの。
私がお父さんに遊園地に行きたいなんて我が儘を言わなかったら、お父さんが死ぬことなんかなかった!私が全部いけないの!」


お父さんが死んだのは、運転手のせいだなんて安易な考えは私には出来なかった。


「そんなことねぇ!」


それを、西園寺が全力で否定した。


「………西園寺」


「いいか?唯那はお父さんの分も幸せにならなきゃ駄目なんだ。
唯那が不幸でお父さんは喜ぶと思うか?
自分の命に変えて助けた娘に…不幸を願う親なんか居るわけないだろ」


「でも、私はお父さんの人生を奪うっていう一番親不孝なことをしたんだよ?
そんな人間に幸せになる資格なんか…………」


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