first love~世界で一番素敵な初恋~
「それは違う!
唯那はお父さんの幸せを奪ったんじゃない。
お父さんの幸せが唯那だから………その唯那に生きてほしかったから、幸せになってほしかったから守ったんだ。
なのに、唯那が幸せにならなくてどうする?」
「でもっ………………!!」
すると、西園寺は涙でぐしゃぐしゃの私をそっと抱きしめた。
「俺は正直、唯那の苦しみを理解してやることは出来ない。
だからその分、俺が傍に居てずっと支えてやるから。
唯那の苦しみは俺が全部受け止める。」
「………………」
「だからもう一人で抱え込むな。
俺が傍にいて支えてやるから、少しずつでいい。前を向いてみないか?」
「西園寺…………」
私、西園寺に甘えてもいいのかな?
幸せになっていいのかな?
私の目は再び涙で溢れていた。