first love~世界で一番素敵な初恋~
そのきっかけを作ってくれたのは間違いなく、目の前に居る西園寺。
「それにしても、私なんかよりもっといい人居たでしょ。
12年間も離れてたんだから他に好きな子とかいたでしょ?」
なんて言うと、西園寺はハハッと笑った。
でも、西園寺は容姿端麗で運動神経抜群、頭脳明晰で西園寺財閥の後継者。
モテないはずがない。
なのに、こんな庶民の何の取り柄もない女子高生を好きで居てくれるって、さすがに信じられない話だ。
「何年経っても想いは変わらねぇんだよ。
それに、お前は俺が認めた最高の女だ。
それ以上の女なんて現れるわけがねぇだろ。
俺は意外と一途なんだよ。」
本当に、12年も想い続けるって一途以外なんでもない。
「そうだね、嫉妬するくらい。」
そう言うと、西園寺は意味が分からないとでも言うような顔をした。
「は?誰に嫉妬なんかするんだよ。」