first love~世界で一番素敵な初恋~
「昔の自分だよ。
思い出す前は、”西園寺がこの指輪をあげた女の子”に嫉妬してたの。知らなかったでしょ。」
記憶を思い出す前、西園寺のことを好きだと気付いてからはずっと西園寺が指輪をあげたと言う幼なじみの女の子に嫉妬してた。
それがいくら自分だと言われても、その時の記憶がない私にとっては、それは別人を指してた。
だからすごい嫉妬してたんだよ。
「なんだよ、それ。」
「でも、これで証明になったでしょ?
私はどんなに記憶を無くしたとしても西園寺以外は好きにならないの。」
「まぁ、そうだけど。もう、二度と忘れられるのはごめんだからな。」
「ハハッ。」
でも、もし、また忘れるようなことがあっても私はすぐにあなたを思い出すと思う。
現に、私はあなたをまた好きになってしまったんだから。
どんだけ頭で忘れていたとしても、心ではちゃんと、あなたを覚えているから。