first love~世界で一番素敵な初恋~
「私が、さ……龍我さんに話し掛けてたのは、一人で遊んでいることを不思議に思ったからです。
私は、その頃転校してきたばかりだったので、西園寺財閥のことは存じ上げませんでした。
最初はぎこちなかったんですけど、でも、どんどん話していくうちに龍我さんと話すのが楽しくて、いつの間にかそれが当たり前になっていたんです。
私は、気付いたら西園寺さんのことを好きになってました……
その想いは12年経った今でも、変わることはありません。」
全てを言い終わると、西園寺の両親はお互いの顔を見て笑みを見せた。
「いやいや、すまなかったね。
どうしても唯那さんの気持ちを聞きたくて、意地悪なことを言ってしまった。」
いきなり態度が変わった西園寺の両親。
「…………え?」
私は、驚くことしか出来なかった。