first love~世界で一番素敵な初恋~
試合が終わり、彼女は自分の学校のテニス部に囲まれて喜びを分かち合っていた。
俺は、ただコートで突っ立っているだけでその場から動こうとはしなかった。
すると、一通り話終えた彼女はコートの中央まで歩み寄りネットの上から俺に右手を差し出した。
「楽しい試合でした。
ありがとうございました。」
最後は栄光をたたえ合うつもりなのか、彼女は笑顔だった。
俺は立ち上がり手をズボンで払うと、彼女に向かって右手を出し握手をした。
その姿を見て、周りの部員や観客達は拍手を送った。
彼女は握手を終え俺に対して一礼するとそのままコートから立ち去った。