first love~世界で一番素敵な初恋~


「言っとくが、今も昔も唯那に対する想いは変わってねぇ。」


西園寺がムスッとして口を挟む。


「それは分かってるわ。
……12年前、唯那ちゃんが居なくなったって聞いて、もう会えないんじゃないかと思ってたけどまさか見つけるとは思ってなかったわ。
あの時、龍我があなたに指輪を渡したことは間違いじゃなかったみたいね。」


そう言われて、私と西園寺はお互いの顔を見て微笑んだ。


「俺が唯那に気付いたのは、この指輪を唯那が持っていたからな……
正直、唯那が指輪を持っていなければ気付かなかったと思う。
この指輪が俺たちを再会させてくれたんだ。」


そう言われて指輪を見てみると、本当にあの再会は奇跡だったよね。



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