first love~世界で一番素敵な初恋~
耳元で西園寺のカウントの声が聞こえる。
そして0と言った途端、楽しみで仕方なかった私はパッと目を開いた。
すると、目の前には数え切れない程の色とりどりの明かりが広がっていて、それがビルから放たれていることはすぐに理解出来た。
「都会の光って、こんなに綺麗なんだ。」
今まで田舎でしか暮らしたことのなかった私にとって、この光は想像を超えたものだった。
見せ物じゃないのに、こうして沢山の光が集まるととても綺麗だった。
私は、ただただ感動して魅力的な光景に見入っていた。
すると、後ろでじっと私のことを見ていた西園寺は私の元へと歩み寄った。
「…ここは、俺のお気に入りの場所なんだ。」
「…………え?」