first love~世界で一番素敵な初恋~
西園寺は私の涙を拭き取ってから自分の首に光る指輪を取る。
「………さい……お……ん……じ?」
私は涙を流したまま、西園寺の顔を真っ直ぐ見る。
すると、西園寺も私の顔を真っ直ぐ見てから指輪を私の左手の薬指にはめた。
「……………もう、この指輪も入るくらい大人になったよな?」
薬指で光る指輪は、まるで私たちの未来を暗示していたかのようにぴったりはまった。
すると、改めて真剣な表情をする西園寺。
ただ私の顔をじっと見つめていた。
「………俺は春になったら18歳になる。
そしたら、俺と結婚してくれますか?」