first love~世界で一番素敵な初恋~
これからは、西園寺が今まで私のことを思い続けてきれた分……いや、それ以上に西園寺のことを思い続けていきたい。
「……こんな未熟者の私ですが、よろしくお願いします。」
これが、私の答えだった……………
西園寺はゆっくりと私の元に歩み寄り、思い切り抱きしめた。
「長かった……………
でも、やっとお前に云うことが出来た。」
「待っててくれてありがとうね、西園寺。」
抱きしめる手を緩めると、お互いの顔を見て笑いあう。
すると、もう一度私の存在を確かめるようにしっかりと抱き締めてくれた。
「唯那……もう二度と離さねぇからな。」
そう言うと、抱きしめる手が強くなった。
「うん。」
私も西園寺の背中に手を当てて、抱きしめ返した。
その手にはもう、迷いはなかった。