first love~世界で一番素敵な初恋~
そして、この時俺は他の奴らと同じよう見られていないことを知った。
それ以来、俺は周りの奴らを信じなくなった。
だから、もう二度と友達は作らないと決めた。
そんな俺に話しかけて来た奴が俺の人生でただ一人だけ居る。
その女は心を閉ざした俺を初めて一人の人間として見てくれて、友達になってくれた。
そして、俺が女として見るのは後にも先にもこの女しか居ないだろう。
名前は今でも忘れもしない。
佐倉唯那。あの女ただ一人だけだった。
彼女が転校して来たのは4歳の冬が終わろうとしていた時だった。
鵬龍学園では基本的に編入制度は設けられてはいないが、家柄の審査をクリアすると特別に編入を認められる制度があった。