first love~世界で一番素敵な初恋~


彼女は俺が怖いと言った意味が分からないようで、予想外な言葉が帰ってきた。


転校して来たばかりで西園寺財閥のことを知らない彼女にとって怖いと言われて幽霊やお化けなど誰もがイメージすることしか思い付かなかったんだと思う。


「何で俺が幽霊になるんだよ。」


「だって、怖いっていうから………
私、幽霊とかお化けが一番怖いの!」


彼女は本当にお化けが怖いみたいで体を奮わせる。


この時、彼女に対して抱いた第一印象は”他とは違う女の子”だった。



「幽霊なわけないだろ、ちゃんと生きてる。」


俺は生きていることを見せつけるかのように足を踏んで見せた。
< 40 / 348 >

この作品をシェア

pagetop