first love~世界で一番素敵な初恋~
「もし仮に、仮にですよ?
あなたが言ってることが本当だとしたら、何で一般人の私が婚約者なんですか?」
一旦冷静になって話を整理してみるけど、どう考えたっておかしい。
「私はあなたの家の会社がどれくらい大きいとか分からないですけど……
でも、私でも知ってるような財閥の御曹司ならあなたの家柄に合う人なんていくらでもいるじゃないですか。」
お金持ちの世界なんて分からないけど、でもそういう人たちが通うくらい学校があるんだからそこで探せばいい。
「それに、あなたの容姿だったら女の人に困らないようにも見えますけど。」
家がお金持ちで容姿も端麗で、運動もテニスの全国大会で優勝するくらいの実力を持ってるならわざわざ私みたいな何処にでも居る女を婚約者にする必要なんてないと思うけど。
「さぁ?何でだろうな。
まぁ、お前が俺のことを好きになるって言うんだったら教えてあげてもいいけど。」