first love~世界で一番素敵な初恋~


「何か言いました?」


「別に。ただ、お前のことを惚れさせるって言っただけだ。」


どこからそんな自信が出て来るのか。
私からしたら早く諦めて茨城に返してほしいのに。


「だ、誰が好きになるもんですか。
いい加減なことを言わないでください!」


「別にふざけてるわけじゃねぇよ。
俺は嘘が嫌いだからな。本当のことしか言わない。」


そんなことを言い合っていると、門が開くような音がした。


「やっと着いたみたいだな。」


そう言われて窓から外をみると、目の前にはお城のような建物が立っていた。


よくお金持ちの家をテレビで取り上げられたりするが、その家とも比べられない程、とにかく大きな家?というよりもお屋敷と呼ぶ方が相応しい建物だった。


時計をみると、朝の10時。
今日、起きたのは7時だからそこから連れ出されてから3時間も経っていたことになる。


「今日からここがお前の家でもある。
せいぜい迷子にならないように気をつけるんだな。」


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