first love~世界で一番素敵な初恋~
second stage
新しい生活のはじまり
ピピピ……ピピピ……ピピ
耳元で目覚まし時計の音が鳴り響く。
私は手探りでうるさいそれを探して止める。
「ふわぁ~」
ゆっくりと体を起こすと大きく両手を伸ばした。
「あ……」
寝ぼけていた目を開けると、目の前に広がる光景はまだまだ慣れないもので理解するのに時間が掛かってしまった。
そういえば私、昨日西園寺に連れてこられたんだった。
見たくなかった現実を突きつけられたように私はため息を吐く。
「唯那様、失礼いたします。」
その声と共に昨日お世話になったメイドさんが入ってきた。
ということは、この人が私担当のメイドさんってことなのかな?
「おはようございます。
もう、起きていらっしゃいましたか。お早いですね。」