♀恋愛小説家の片思い♂(ベリカ限定)/完
このあと、校内を案内した。
その間、晴夜くんには女子たちが集まっていたが、晴夜くんの顔は真顔だった。

晴夜くんは、女子たちを押しのけて
『桜夜さん、行こう?』
と言って手を取り、晴夜くんとわたしはいま、
手を繋ぎ屋上へ来ている。

『俺さ、ああいう女子たち、苦手なんだよね』
と苦笑いをしながら言った。

『確かに、ちょっとうざいかもね………』

『そうなんだよ…………
隣、桜夜さんにしてよかった。
友達、なってくれる?』
そう言って私に目を向けてきた。

顔をじっくり見ると、羨ましいくらい目がぱっちりお目目で、二重。

あご周りは、シャープで、
さすがイケメン!などと考えていたら、

『桜夜さん、そんな見つめないで?
ヤバイから。桜夜さんモテそうだね。』

真っ赤に染まった顔が、可愛いと思った。

『そんなことないよ。女友達さえ居ないのに』

と言ったら、ものすごく驚いた顔をして

『嘘!俺だったら、すぐ彼女にするのにな。
もったいない、男子はチャンスを逃してるね

こんな近くに、とても可愛い子が居るのに…』

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